精機光学 セイキセレナー5ｃｍｆ2 ライカＬマウント

セイキセレナー5ｃｍｆ2は精機光学が戦後発売した2本目の標準レンズです。先行した5ｃｍｆ3.5に較べると圧倒的にレアなレンズです。マウントはＬ３９マウント（ライカＬマウント）です。
このレンズはテッサータイプのセレナー５ｃｍｆ３．５と違い４群６枚構成のガウスタイプです。この後キヤノンはゾナータイプのニッコールに対抗するかのようにガウスタイプを主軸に改良を進め、数々の銘玉を生み出していきます。このレンズはその原点になったレンズだったと思います。
発売はＳⅡ発売（1946年10月頃）からしばらくたってからの1947年２月頃だとされています。同年9月にはキヤノンカメラに社名が変更されたので、セイキ銘の製造期間は僅か半年程でした。更に、1949年4月にⅡＢが発売され、同時に標準レンズも50/1.9に置き換わり、50/2の製造は終了しました。セイキ～キヤノンの両方を合わせても２年程の製造期間でしかなかったレンズです。セイキネームのレンズのシリアルは2000＊～202＊＊が確認されており製造本数は多くとも300本に満たないようです。
このレンズは絞りがｆ11までの後期型になりますが被写界深度目盛はｆ16まで表示されています。絞りがｆ16まであった初期型の名残りなのだと思います。
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